2026年11月02日
リーキーガット(腸漏れ)とは、腸の粘膜細胞どうしの結びつき(タイトジャンクション)が緩むことで、本来は通らないはずの未消化の食物、細菌、毒素などが腸壁を通り抜けて血管内に侵入してしまう状態を指します。
医学的な正式名称(診断名)としては国際的に確立していませんが、「腸管透過性の亢進(ちょうかんとうかせいこうしん)」という現象そのものは、近年の消化器医学において科学的な研究が盛んに進められています。
1. グルテンとリーキーガットの関係
小麦に含まれるグルテンの主要成分である「グリアジン」を摂取すると、腸内でゾヌリンというたんぱく質が過剰に分泌されることがわかっています。
このゾヌリンには腸の細胞の結合を一時的に緩める作用があるため、グルテンを頻繁に摂りすぎたり、体質的に過敏な人だったりすると、バリア機能が戻らずにリーキーガットの状態を引き起こしやすくなると考えられています。
2. リーキーガットが引き起こす全身の不調
腸から漏れ出た異物が血流に乗って全身を巡ると、体内の免疫システムが過剰に反応し、全身で「微小な慢性炎症」が発生します。これが原因不明のさまざまな不調につながります。
消化器:お腹の張り、慢性的な便秘・下痢、過敏性腸症候群(IBS)の悪化
皮膚・免疫:肌荒れ、アトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギー症状の悪化
脳・精神:頭がモヤモヤする(ブレインフォグ)、強い疲労感、イライラ、気分の落ち込み
その他:血管への負担による生活習慣病リスクの関与(研究段階)
3. 日常生活でできる「腸のバリア」を整える対策
リーキーガットの状態は、日々の食生活や習慣を見直すことで健康的なバリア機能へと回復を促すことができます。
腸のバリア機能を整えるためには、小麦や添加物、不要な解熱鎮痛薬の常用を控えて腸の負担を減らし、水溶性食物繊維や発酵食品、腸壁の材料となるアミノ酸を摂って粘膜を育てることが大切です。また、睡眠不足やストレスを避けて自律神経を整えることも有効です。
原因不明な消化器症状やアトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルを抱えている方の中には、リーキーガット症候群の方がいと思われます。是非ご相談ください。
